アトピーの改善に乳酸菌が?原因から分かる改善するメカニズム!
皆さんは乳酸菌がアトピー症状を改善するという事を聞いたことはありますか?
アトピー性皮膚炎は皮膚の乾燥と湿疹、痒みを伴う病気です。小さな子供だけでなく、大人になってから発症する場合もあります。
アトピー性皮膚炎の治療は保湿剤やステロイド剤、免疫抑制剤などの塗り薬が中心になりますが、症状がなかなか改善せず、長期に渡って症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
今回は乳酸菌とアトピー性皮膚炎の改善についてお話ししていきたいと思います。
【アトピー性皮膚炎の原因は】
アトピー性皮膚炎は皮膚が乾燥し、皮膚のバリア機能が低下し、外部からハウスダスト、ダニ、花粉、化学物質など様々な物が皮膚の中に侵入しやすい状態になって刺激となり痒みや炎症を引き起こします。免疫のバランスが乱れることによって症状が悪化するとも言われています。
【乳酸菌が免疫と関わっている?】
私たちの腸には驚くことに6~7割もの免疫細胞が存在しています。腸内環境が乱れると免疫システムに悪影響が出ます。
腸内環境の良し悪しに関わっているのが乳酸菌です。善玉菌である乳酸菌が増えれば、腸内環境は良くなり、免疫システムも正常に働くという訳です。
アトピー性皮膚炎の方はそうでない方より腸内環境が悪い人が多いことが分かっています。
このことから、腸内環境を改善すれば、アトピーも改善されるのではないかと考えられます。
【アトピー症状悪化は免疫のバランスが崩れている】
免疫とは外部から侵入してきた異物を排除する仕組みです。白血球の中にリンパ球というものがあります。さらにその中にはT細胞というものがあります。
T細胞にはマクロファージやナチュラルキラー細胞という細菌やウイルスを攻撃する言わば攻撃部隊に命令を下すTh1細胞と、リンパ球の一種B細胞にIgE抗体を作り出す司令を与えるTh2細胞があります。
正常に免疫が働いている場合はTh1とTh2のバランスが取れているのですが、Th2が過剰に働いているとき、すなわちIgE抗体の産生が過剰な時、アトピー症状が悪化することが分かっています。
乳酸菌はTh2の働きが過剰になっている状態を改善してくれます。Th1とTh2が乗ったシーソーを思い浮かべて下さい。アトピー症状が悪化している場合はTh2の方に大きく傾いた状態です。乳酸菌はTh2側に傾いてしまったシーソーを平行に戻す働きをします。
【アトピーに効果が期待できる乳酸菌】
アトピーに効果が期待できる乳酸菌は L-92、KW乳酸菌、LGG、BB536、L-55・・・など様々です。乳酸菌を摂取したからすぐにアトピーが改善する訳ではなく4~8週間続けることで効果が出てきます。
また、自分に合う乳酸菌、合わない乳酸菌も当然あるので、調子が良さそうだなと感じる乳酸菌に出会うことができるかが最初の壁になりそうです。もちろん乳酸菌だけでなく、肌の保湿や、皮膚への刺激を避けることも重要となります。