下痢の人はらっきょうを食べないと損?その理由はココにある!
健康寿命ランキングで常に上位の静岡県で、特に健康ご長寿が多い川根本町には、血管年齢が若い方が多いと言われています。
その食生活にはやはりいくつかの特徴がみられました。緑茶をよく飲むこと、糖分をハチミツで摂ること、黒はんぺんを食べること、そしてらっきょうをよく食べることです。
同じくらっきょうの産地である福岡県もご長寿で有名な県です。 今回は高血圧や動脈硬化の予防に関係している『らっきょう』の効能や適切な食べ方、下痢との深い関係についてまとめてみました。
【塩化アリルによるらっきょうの効能】
らっきょうは、薬用植物として古くに中国から伝来したユリ科の宿根性草木です。ニンニクやネギの仲間で、独特の辛みや臭いは、塩化アリルという成分による物です。
塩化アリルは非常に強い抗菌性物質で、ビタミンB1の吸収を高める血液サラサラ効果の働きとともに、腸内の悪玉菌の繁殖を抑え腸内環境を整える整腸作用があるため、その保温作用と合わせて冷えによる腹痛や細菌性の下痢にも効果があるとされています。
日本では昔から梅干しと共にらっきょう漬けが家庭で作られていましたが、市販品が普及するようになってからは作り置きすることはなくなりました。
【らっきょうは食物繊維がキャベツの50倍と豊富】
らっきょうは食物繊維が豊富で、キャベツの50倍近い含有量をほこります。しかし少量食べるぶんには整腸作用となりますが、食べ過ぎるとお腹の中でガスが発生し、胃腸の弱い人や体調が良くないときには、腹痛や下痢の原因となってしまうため注意が必要です。 体に良くても食べ過ぎには刺激が大きいのです。
【らっきょうの適切な量と食べ方】
らっきょうに多く含まれる塩化アリルは殺菌効果が強いため、悪玉菌を殺してくれる反面、胃の粘膜を荒らして腹痛を引き起こし、下痢の原因になることがあります。らっきょうの量は、一日4粒~5粒前後を毎日継続して食べるのが適切です。
静岡県川根本町のお年寄りは、豊富に自生するらっきょうを、昔ながら自宅でらっきょう漬けとして常備食にしていました。その食卓の光景は、おかずに添える漬物として自然に数個ついばむ程度です。
いくら整腸作用や保温作用から下痢にも効能があるとされるらっきょうでも、食べ過ぎれ下痢を悪化させてしまいます。 また高血圧や動脈硬化の予防に、ハチミツとらっきょうが効果があることを目の当たりにすると、すぐにでも食べたくなってしまいますが、最近のらっきょう漬け製品は、ハチミツを加えて口当たりを良くしたものが多く、勢いで一度にたくさんのらっきょうを食べてしまいがちです。
腹痛や下痢の原因となりますので、適切な量で毎日の食卓に添えて摂りましょう。