月経困難症と子宮筋腫！この下痢は何が異なるの？

下痢は誰もが悩んだことがあるものだと思います。痛みだけじゃなく、特に女性は人に相談しづらかったり、恥ずかしいイメージなどもあります。

しかしこの下痢という症状は女性特有の生理や、病気などでも起きる場合があります。そのため恥ずかしがらず病院に受診することも大事です。今回は月経困難症と子宮筋腫でおきる下痢の違いについてお話しします。

【月経困難症とは？】

月経時程度は人それぞれですが、ほとんどの女性が不快な症状があるものです。その中でも日常生活に支障が生じ、治療が必要なものを月経困難症と区別します。

月経時には月経血を狭い子宮頸管を通して押し出す為の痙攣様の子宮収縮、子宮収縮に伴って有痛物質（プロスタグランジン）の増加、子宮周囲骨盤内臓器の充血やうっ血が起きることにより、腹痛や腰痛、吐き気、嘔吐、便秘そして下痢などの症状が出現します。

排卵時におきるプロゲステロンの影響で便は固くなりやすいのですが、月経前に便秘であれば反動で軟便になることもあり、プロスタグランジンは子宮を収縮させるとともに、周囲の筋肉まで収縮させるので腸も収縮され下痢になりやすくなります。

ホルモンの分泌は生理的なものなので、どうしても症状は起きてしまいます。ですが月経前から身体を冷やさないように心がけることで症状を軽くすることはできます。

【子宮筋腫とは？】

成熟期女性の４、５人に１人は持っていると言われます。卵巣の働きが関係しており、子宮筋腫の芽ともいうべき筋腫核が卵巣から分泌される女性ホルモンの作用によって増殖し、筋腫になると考えられています。一般的には月経多過や不正出血、貧血、月経痛や下痢などの症状が出現する場合もあります。

なぜ子宮筋腫の時に下痢が起きやすいかというと、筋腫のコブが大腸を圧迫している場合子宮は伸縮し、生理時は特にプロスタグランジンによって腸の働きも活発になるため通常より酷い下痢を引き起こしてしまいます。子宮筋腫の場合は早めに病院を受診することが大事になります。

【２つの違いは？】

根本的に下痢の酷さです。日常生活に支障をきたすレベルの場合は子宮筋腫を疑いますので、速やかに病院を受診しなければなりません。下痢の症状の程度で、自分で対策をするか、病院を受診するか区別をすると良いです。