なぜ胃痛と下痢が同時に起きる?その知られざるメカニズムとは?
胃痛と下痢が同時に起こる原因は摂取した食物が消化器官を通過する順番を考えると理解しやすくなります。
つまり胃がきちんと機能しておらず消化不良を起こして消化されていない食物が腸に達すれば、腸にも負担がかかり悪影響を及ぼすのです。
このため胃痛と下痢が同時に起こることが多いのです。また同時に吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。
【胃痛の原因】
胃痛は胃の粘膜が荒れていることにより起こりやすくなります。粘膜が荒れると胃の消化能力が低下します。原因は冷たいもの、辛いもの、アルコールやカフェインなど刺激のあるものを過剰に食べたり、飲んだときまた、喫煙やストレス、疲れさらには胃の粘膜を荒らす成分を含む薬を服用したときなどが考えられます。
胃の粘膜が荒れている状態では胃は本来の消化機能を果たすことができませんので、食事を控え胃をよく休ませることが必要です。絶食が難しい場合には消化のよい食物を摂取することを心掛けましょう。また、刺激物を避け、喫煙も控えることが重要です。
ただし、食事を摂ると胃痛が治まる場合は胃酸過多や十二指腸潰瘍が疑われますので、必ずしも絶食が正しいわけではありません。
【下痢の原因】
下痢の原因を解消するには腸内環境を整えることが重要です。腸内環境を整えれば下痢だけでなく多くの病気を防げるかもしれません。
腸内環境を整えるには腸内細菌のバランスを整えることが重要です。つまりよく言われる腸内善玉菌が増えやすい腸内環境作りを心がけるということです。
かつて風邪は万病の元と言われていましたが、現代では病は腸からと言われるほどです。腸は人体の免疫細胞の約7割が集中する免疫器官です。また、神経細胞が集まって自律神経を左右していて、これは脳に匹敵するほどです。
腸は消化吸収や便をつくるだけにとどまらず、生命の根源となる様々な機能を担っているのです。つまり、腸内細菌のバランスを整えることは下痢を改善するだけでなく、健康を保つ秘訣でもあるのです。