知って驚愕!宿便は自力ではでないは嘘!?
宿便というと私たちのお腹に長い時間留まっていて、なかなか排出されない便のことをイメージすると思います。しかし、厳密にいうと腸管などにこびりついている宿便は存在しないというのが真実のようです。
その理由として挙げられるのが、
- 大腸は新陳代謝が活発なこと
- 腸壁は常に動き続けていること
ということです。
大腸は新陳代謝が活発なこと
大腸というのは、器官の中でも新陳代謝が非常に活発で、僅か1~3日ほどで表面の粘膜が剥がれ、新しい膜に入れ替わっているのです。
宿便の話でよく言われる腸壁に便がこびりついたとしても、最長で3日もあれば新陳代謝と一緒に剥がれ落ちてしまうのです。
腸壁は常に動き続けている
腸壁というのは一定の動きをするだけでなく、盛り上がったり、へこんだり、萎んだりして便(便となる物)を動かしています。さらに粘膜が分泌されているので、特定の場所に便がこびり続けているということは不可能に近いのです。
以上のように、腸は【新陳代謝】と【独自の動き】によって便が運ばれているので宿便が溜まるということはありません。
じゃあ黒い宿便が出たといっている人は何?
たまに断食等をして黒い宿便が出た!と言っている人もいますが、これは滞留便といって腸に長い時間留まっていたことで便の色が変化しているのです。
便の色に関しては、【正常な便の色は何色?】でもまとめているので参考にしてみてください。
通常、物を食べてから便として排泄されるまでの時間は1日~2日と言われていますが、便秘の人などはこの時間がさらに長くなってしまいます。
食事は1日に何回も摂りますし、食事の内容によっても消化や吸収されるスピードが異なるので、便として滞留している時間は異なります。すると、車の渋滞のようにお腹に溜まってしまうのです。
このように便が渋滞している間にも、腸が便の水分を吸収したり、悪玉菌による腐敗が進むことで硬くて黒い便になってしまうのです。
つまり黒い便というのは宿便などではなく、便が溜まり過ぎて起こる【滞留便】のことを指しているのです。