玄米は何故ぜん動運動を活発にするのか?
玄米には不溶性食物繊維が豊富に含まれています。この不溶性食物繊維は腸で水分を吸収しながら膨らむことによって、腸を刺激します。
この刺激によって腸はぜん動運動が活発になり、排便しやすくなるというわけです。
玄米のデメリットに注意!
一方で玄米にはデメリットがあり、一番問題になるのが『便秘』の症状です。上で排便しやすくなる食物繊維を豊富に含んでいると書きましたが、これは限定的であり、あくまで一般的な体質の人が対象となります。これが便秘気味の人は余計にひどくなることがあります。
なぜ便秘になってしまうのか?
玄米に含まれている不溶性食物繊維は水分を吸収するのですが、便秘症の人というのは腸内に水分が足りていないことがほとんど。
不溶性食物繊維で便が出るなら良いのですが、水分を吸収するという性質上、溜まった便の水分までも吸収しさらにカチカチとした便になったり、腸内で留まりやすくなります。
玄米で起こる便秘を解消するなら?
水分を多めに摂ることが一番手っ取り早い解消法です。また、良く噛むこと。玄米は殻に覆われているので非常に消化がしにくく、胃や腸でうまく消化されないことがあるので、しっかりと噛んで消化しやすいようにしましょう。
一番効率的なのは水溶性食物繊維を摂る方法です。水溶性食物繊維は便に水分を与えて出やすいようにするものなので、便が硬くなりやすい不溶性食物繊維を摂る場合は同時に摂取する方が好ましいです。
理想的な食物繊維の摂取バランスは、不溶性2:1水溶性と言われているので、このバランスを意識すると良いでしょう。
玄米の食物繊維バランスは?
玄米の食物繊維は100グラム当たり、不溶性食物繊維が2.7グラム、水溶性食物繊維が0.3グラムと明らかに不溶性が多いのが分かります。
比率でいうと、不溶性9:1水溶性なのでアンバランスですよね。ですので、水溶性を多く含む食品などで別途補っていく方が良いでしょう。
玄米の9倍の食物繊維を持つえん麦
玄米も良いですが私がおススメするのは『えん麦』です。地域によってはオーツ麦とも呼ばれているもので、100gあたり10gの食物繊維を含んでいます。
さらにその比率というのが、不溶性2.7g、水溶性6gと非常にバランスが良いのです。水溶性は海藻類に多く含まれている分、なかなか量を摂取できないので、不溶性が多い食品は珍しいですね。
また、えん麦は低GI食品として知られており、GI値が50しかありません。白米の場合は87ですのでかなり低いです。
※GI値が高い程血糖値が上昇しやすくなります。
こういったように玄米に比べて食物繊維の量やバランス、そしてプラスαが見込めるので快便やダイエット、健康のためにあるような食品がえん麦ということですね。